**静かな木箱**
深い影に、秘密は潜む、
静かな木の箱が眠る。
その木目は滑らかに、形はささやか、
求めを癒す宝が作られた。
だが静寂はささやく息を潜め、
古の恐怖を帯びた約束がある、
その心には鬼が待ち、
心の内をねじるため。
留め金はすり減り、しかししっかりと、
それは知りたがる手を呼ぶ、
この簡素な箱の中に何があるのか、
見せる呪われた贈り物は何か。
だが一度触れれば、心は始まる、
ねじれた階段を降り始める、
理性の壁はやんわりとずれ、
影はあちらこちらに伸びる。
その力は微妙で、ゆっくりと忍び寄る、
石のひび割れを這う蔦のように、
やがて、自分だと思っていたものが、
一人立つその姿ではない。
箱は残り続ける、静かな物として、
人の手で作られた完璧な工芸品、
だがその深淵を覗く者は皆、
鬼の糸に縛られた運命を見つける。
だからその夜の木をそのままにしておくべきだ、
好奇心を支配させてはならない、
蓋を開ける者は、
魂が遠い響きとなるのを見つけるだろう。
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